Tsunami Text&photo by Haru
スリランカ、知る人ぞ知るこの国には多くの世界遺産や手つかずの自然が残る。自然保護区には野生の象が群れ、都会にでさえ1m以上のオオトカゲが姿をみせる。仏教国の色濃いこの国では無駄な殺生せず人々は自然とうまく共存してきた。こんな魅力たっぷりの国に昨年暮れ津波という悲劇が襲った。津波からひと月ちかく経った1月22日夜、僕はスリランカのコロンボに到着した。空港からサーフタウンのヒッカドゥワまではおよそ3時間の道のりだ。コロンボの町を過ぎ道路が海岸線にさしかかるとだんだんと崩壊した建物が目に入るようになってくる。被害の大きい場所ではアスファルトが十数メートルも剥がれている場所もあった。夜でもはっきりと解るほど崩壊した家々を目にして少し胸が痛い思いをしながら自分の経営するサーフショップに到着した。サーフショップは鉄筋コンクリートで作っていたので建物だけは残っていた。 翌日から被害を把握するために海岸線を探索してみた。ショップから北へ5分ほど走ると昨晩みた瓦礫と化した家々が目にはいる。さらに15分ほど走ると止まったままの電車が放置されている、ちかくに高い建物がなかったため停車した列車の上に近隣の住民が乗った為、列車はその重みで横転そこに津波が襲った、死者は約1500人といわれている。ひと月も経っているのに周囲はまだ死臭がただよっていた。数日後、今度は南エリアへ行ってみた。被害の大きさは海岸線の形状によって異なるようでとくに湾がある場所は被害が大きいようだった。家を無くした人達が暮らすテント群がまるで集合住宅のように見えた。 さて海の中はどう変わったか、津波時に砂浜にいた人達の証言だと砂浜のあちらこちらから水が噴水のように噴き出したらしい。どれだけの圧力をかけるとこのような現象がおこるのだろう?スリランカの海岸には11月から2月にかけてたくさんのウミガメが産卵にやってくる。津波の前に砂浜に産まれたウミガメの卵はどうなったのだろう?海岸は津波と一緒にやってきた大量の砂のせいでリーフに砂がつきすぎている。サーフポイントにも少し影響がでている。そしてリーフを住処にしている生物が減少すれば生態系への影響も多少はでてくるはずだ。サファリエリアでは動物達の死骸はほとんど確認されていないらしい。やはり動物達は人間よりも野生の感に優れているのであろう。 今、政府は海岸線100m以内に新しい建造物を建てさせない法律をつくるのに必死になっている。海外から政府へ寄せられる沢山の支援金はまだ国民のために使われていないと人々は口にする。そしてたくさんの外国人(ボランティア)が現地の人達と一体になって働いている。ビーチクリーンを行う者、スコップを手に復興を手伝う者、仲間同士で集めたお金で子供たちに文具、教材や制服を支給する者、現場にいるだけで多くの感動があった。 日が経つにつれ人々の関心はだんだんと薄れていく。しかし僕らは世界で20万人以上というものすごい被害をだしたこの津波のことを忘れてはいけない。 これから渡航される方へ、ホテルやレストランなどもオープンしはじめています。今回ひと月ほど滞在しましたが僕が見た限り南西海岸での感染病などの心配はありません。
ツーリストとローカルが協力して作業を進める光景をよく目にした。
少しづつではあるが平常を取り戻しつつあるゴールの町
どこに行ってもテント生活を強いられている人達を目にする。 |